2014年4月29日火曜日

筍と日本酒


昨日は、料理研究家・谷島せい子さんのお宅をお訪ねした。

60才を過ぎた谷島さんのご自宅は、著書の中でも紹介されている、

私たち世代にとっては、あこがれの空間。

お邪魔して実際に肌で感じたのは、

「さっぱりとした、洗いざらしの木綿の気持ちよさ」。






















お料理もいろいろいただいたが、

どれもシンプルでありながら、オリジナリティがある。

なかでも旬のタケノコを使った、洋風の味付けが印象に残った。



今夜は自宅で、タケノコとにらめこ。



















川崎市・生田の山から堀りだしたばかりのタケノコが、

湯がいた状態になっている。

シアワセなことに、土地に住む方からいただいたもの。

いままでは、タケノコというと、和風の味付けしか考えなかったが、

「洋風の味付けにしてみよう」と思った。













鷹の爪、ニンニクを炒めたオリーブオイルで、

薄切りソーセージと一緒にさっくり炒めてみた。

木の芽は刻んで入れた。

昨夜、帰りは遅くなったので、買い物はしていない。

手元にあるもので仕上げるしかない。

傍らにいる母もお待ちかねの様子だ。

2分でゆであがる細いパスタ、カッペリーニを使う。

ホウレンソウのピリ辛炒ソテーと

フライドガーリックを添えて。

結局は、いつものぺぺロンチーノ風の味付けになった。









































目指した「シンプルでオリジナリティのある」料理の域には達しなかったけれど、

これまたシアワセなことに、先日会った旧友からのお土産、

「獺祭」という日本酒が、料理を引き立ててくれた。

みなさまに深~い感謝をささげつつ、

「いただきます」。















2014年4月4日金曜日

目黒川沿いの花見「カシーナ・カナミッラ」にて


雨が降りだし、風も強かったが、桜は残ってくれた。















中目黒の駅で降り、目黒川沿いを10分ほど歩いたところに、

「カシーナ・カナミッラ」がある。

定期的に利用するようになったのは、

友人の紹介で、オーナーの長本和子さんに出会った時からのこと。

長本さんは、女優として活動中にイタリアを訪れ、

すっかりイタリアの魅力のとりこに。

いまは料理だけでなく、イタリアの文化を愛し、伝え、広げる、

お仕事をされている方である。


 

店内に入れば、

大きな大きな窓からの眺めと

イタリアの邸宅の中庭のような空間。

いきなり日常空間から切り離されて別空間に漂うようかのようである。











































店は一つの舞台である。

オーナーやシェフ、サービスをしてくれる人に

立派な演出家や上手な演じ手はたくさん見かけるけれど、

客を主役にしてくれる店は、意外に少ない。

















お皿の上もまた舞台。

桜マス、ハマグリ、ホワイトアスパラなど、

ありとあらゆる季節を感じさせる素材をお皿に登場させ、

思いがけない味つけと衣装で包む。

今夜のシェフの演出もまた、見事であった。














































 


























 








































































































楽しい時間は瞬く間に過ぎる。

私達を主役にしてくれた名脇役の方々に拍手。


















「また1年後、元気で、この舞台で再会できますように」。