2013年7月31日水曜日

夏野菜たち

日々の暮らしの中でたのしむことを忘れていたような気がする。

夏野菜を眺めていて、つくづくそう思う。

かたち、色、味、それぞれ違う。

料理される前の素材たちのと語り合いは、

いろいろなことを気づかせてくれる。

家事、子育て、仕事、介護、趣味…

いろいろなことを人生に詰め込んできたけれど、

詰め込みすぎて、溢れてしまった自分の引き出しから

それらを取り出し、再び上手にしまいなおそうとしている。

もう少し丁寧にしまえば、もっと余裕ができて、

そこにまた何かが入っていくかもしれない。

夏野菜に触れることをたのしみながら、さてどんな料理をつくろうか、と考えている。























タマネギ   佐賀産
トマト(大)  群馬産
トマト(小)  青森産
インゲン   群馬産   
ナス      栃木産
オオバ    千葉産
オクラ     鹿児島産 
ミョウガ    高知産

ようこそ、ここへ。


2013年7月25日木曜日

神楽坂ほおずき市の夜・浴衣でコンシェルジェ

神楽坂まつりのこの4日間、街は不思議な熱気に包まれている。











まつりの前半の2日間は「ほおずき市」。
















毘沙門天善國寺前などで、

商店会の人たちがほおずきの鉢を売り、




















神楽坂通りには、ずらりと屋台が並ぶ。

































各屋台では、神楽坂で営業している飲食店が、

この2日間だけの特別なメニューで、もてなしてくれる。























ワインの店、和食、中華、本当にさまざまである。



さすがに毘沙門天の虎さんも落ち着かない表情?





















NPO粋なまちづくり倶楽部は、

「浴衣でコンシェルジェ」として、

希望者に、浴衣の着付けサービスと街案内をしている。

始めてから、今年で、ちょうど10年。
















ほおずき市の恒例のイベントになった。


毘沙門天の横から歩き始めて、

神楽坂の街が誕生した14世紀頃の話から始め、
















江戸、明治、大正、昭和、平成…と重ねられた

街の歴史を紹介しながら、






























坂道あり、階段ありの起伏にとんだ裏道を

案内していく。

ついこの間まで花柳界だった場所、

黒塀と石畳の路地は、芸者さんと旦那衆しか入れなかったという。


















終点は、今は移転してしまってもうなくなった行元寺という寺のあと。

ここは、神楽坂の花柳界の発祥の地で、

今も小さな公園としてのこされている。













神楽坂の熱気は、街を愛する人たちの思いと

それを感じてくれる来街者たちの思いが重なったとき、

生まれるのかもしれない。

そう信じることができた、私にとっても、ホットなホットな夜だった。




2013年7月20日土曜日

銀座8丁目にて、岩元ガン子さんの「シャンソン漫談」を聴く


土曜日の昼下がり、
銀座8丁目の「月夜の仔猫」に、











シャンソンを聴きに行く。


 



















このポスターを見てもわかるように…

























岩元ガン子さんが作り上げた
シャンソンとおしゃべりで構成する
「シャンソン漫談」である。

























楽しいお話だが、べんきょうにもなる。

先生の顏。

























豊かな表現力をもつ人。



今年は、エディット・ピアフ生誕100年。














だから、シリーズで、ピアフの曲を歌い、
ピアフについて語る。


今日は、とくに衣装が華やかだった!

それには理由があった。
先ごろ神戸市で開かれたシャンソンコンクールに
参加したときの衣装なのだ。

ガン子さんはパフォーマンス賞!
おめでとう!!!









コンクールで「演じた」曲を披露。

ますます輝いてね。


ガン子さんは、日本語でシャンソンを歌う。
日本語、それも現代人に伝わる言葉を選んで
歌詞を自ら創造する。

私たちは、彼女の世界を通して、
シャンソンを楽しみ、シャンソンを知ることができた。

次回は9月、また足を運ぼう。


















2013年7月17日水曜日

早稲田大学演劇博物館とドナルド・キーン氏講演






















早稲田大学の敷地内に建つ演劇博物館は、

坪内逍遥の発案により1928年(昭和8年)に設立。

エリザベス王朝時代の「フォーチュン座」を模して設計され、

世界各国の演劇・映像の資料が納められ、展示されている。

建物の前には、坪内逍遥の講義中の姿を模した胸像がある。















ドナルド・キーン氏(1922年ニューヨーク生まれ・コロンビア大学名誉教授)が

2012年度早稲田大学芸術功労者として顕彰されたことを記念し、

8月4日まで「ドナルド・キーン展」が開催中である。



























キーン氏は、これまで70年以上、

日本文化や日本文学についての研究に一心に打ち込み、

世界へ日本文化を伝える活動をしてきたことで知られている。

米国で生まれたキーン氏は2012年、日本国籍を取得する。























本日は、関連演劇講座として

「文楽と近松ー異国で出会う学問と芸術ー」というタイトルで、

キーン氏ご本人のお話が聴けると知って、出かけてきた。



1000人以上を収容する会場の大隈記念講堂は、

ほとんど満杯の状態だった。

早くから並んでいたので、舞台に近い席に座ることができ、

91才のキーン氏の姿と声をまぢかに感じられたのは、

幸せの一語に尽きる。



キーン氏は、日本人の誰よりも情熱的に日本文学の奥深さや面白さを語る。

「日本の高校の国語教育は間違っている」

「国文学ではなく国語(文法)を教えている」

「だから、近松の面白さ、世阿弥の面白さを知らないままである」

と鋭い指摘があった。

まるで、日本人全員が叱られているかのようだった。





東日本大震災後の2012年3月8日、

キーン氏が日本国籍を選び、取得したというニュースに

どれだけ私たち日本人は感動させられたことだろう。














そんなキーン氏の言葉だから、

誰もが真摯に受け止めるのにちがいない。

私たち大人は、しっかりと自国の文化に向き合い、

この国の教育のカタチを、もっともっと真剣に考えなければならない、と思う。



2013年7月12日金曜日

中野「四季音」


以前から評判を聞いて、ずっと行きたいと思っていた店に、

友人がセッティングをしてくれたおかげで、

やっと行くことができた!








「四季音」。

JR中野駅前から歩いて1分のところにある。

落ち着いた、清潔感ある店内に入ると、ほっと寛ぎを覚える。





 
 「ふかひれと夏野菜の煮浸し」






















「蟹とくらげの胡麻酢和え」








































「鮎の唐揚げトマト掛け」









「京賀茂茄子鱧おろし煮」
















季節感あるお料理と
友人との会話を肴に
日本酒もすすむ。




















「和牛網焼きおろしポン酢」


















「つぶ貝とアスパラバター焼」





















「鮎の塩焼き」と「京賀茂茄子の味噌田楽」


















料理はどれも職人技であった。

今日出合った料理は、どの顔も覚えておきたくて写真におさめた。

季節を変えて、また来てみたい店である。



2013年7月11日木曜日

暑気払い・銀座「魚遊」にて

1.夏のカラダを元気にする・・・食物篇


35度を超える猛暑日が続いている。
そんな中での飲み会。

銀座の「魚遊」というお店を紹介され、行ってみた。

















カウンターの中に女性の板前さん。
岩本美枝さん、その方がオーナーだった。













お造り3種。「三の字」というお魚、初めていただいた。

 
 

 
洋のテイストが加わった和食。
女性ならではの繊細さも感じられる一皿。

















まずは生ビールで乾杯。
そのあとの日本酒は「白龍」、福井のお酒。






















 
鱧鍋は、豆腐とタマネギを入れただけのシンプルなもの。
これは元気になれそう!
 





































2種類めの日本酒は、島根の「玉櫻」。
仕込み水も一緒にいただく。















鱧鍋のスープの雑炊。美味しい…(絶句)。
















水菓子。酸味と甘味がさわやか。















2.夏のカラダを元気にする・・・衣料篇


今日は、小千谷縮(麻)を着て出かけた。













麻のきものは、
肌離れがよくさらっとしている、
布目が大きく風をよく通す、
絹と違って自宅で洗える、
などの点で、夏には快適である。


麻にしても絹にしても、
この素材の良さを身体で味わえるのは、
着物ならではの贅沢である。